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前頭側頭型認知症(FTD)

      2015/08/14

「前頭側頭型認知症」の特徴

大脳の前頭部と側頭部が萎縮する

大脳にある前頭葉と側頭葉が、少しずつ破壊されていくことで萎縮し、認知症を発症する。前頭側頭型認知症は、前頭側頭変性症のひとつとされ、ピック病や運動ニューロン疾患型も含まれます。

前頭葉は、物を考えたり、感情をコントロールしたり、危険を感じたりする脳です。側頭葉は、記憶をしたり、言葉を理解したりする脳で、聴覚中枢や臭覚中枢もここにあります。その脳が減少するのですから、それらの機能低下を招くことになります。

原因不明

前頭側頭型認知症になる原因は、よく分かっていないのです。現在分かっているのが、いくつかの原因があるということです。脳内にピック球といわれる異常物質が蓄積するタイプ。TDP-43という特殊タンパク質が脳内に蓄積するタイプなどあり、なぜそれらが発生するのか?なぜそれらが溜まるのか?が分かっていません。

有効な治療法がない!

前頭側頭型認知症の進行をおさえる治療法はありません。状況に応じて対応するしかないのです。

若い人でもかかる

前頭側頭型認知症は、若年性認知症としても発症することがあります。(認知症とは病名ではなく、症状のことです。また若年性認知症とは65歳未満の方が発症した場合に使う分類です。)

 

「前頭側頭型認知症」の症状

物忘れはあまりない!常識はずれの行動をとる

記憶障害はあまり起こりません。そのため認知症と分からなく、精神疾患として診断されることがあります。迷子になることもないので、平気で外出もします。しかし赤信号を整然と渡ったり、万匹したり、店先に陳列している食品を勝手に食べたりすることがあり、問題になることも少なくありません。

罪悪感がなく、反省もしない!

人に迷惑をかけた意識がないため、罪悪感も反省もありません。叱咤しても異常に反発するだけです。

意味なく同じ行動を繰り返す

前頭側頭型認知症の特有な症状として、身体をゆすり続けたり、テーブルをバチバチと叩き続けたり、意味のない単純行動を繰り返すことがあります。また毎日決まった時間になると、同じ行動を繰り返すこともあります。

異常な食感覚

食に関して、異常性を見せることがよくあります。同じものばかりを食べ続けたり、強烈に辛いもの、甘いもの、塩っぽいものなどの濃い味付けをしたりします。また異常なほどの食欲を示すこともあり、冷蔵庫や家の中にある全ての食べ物を食べてしまうことがあります。

集中力・対応力に異常

人の話を黙って聞くことができません。すぐに飽きてしまい、キョロキョロしたり、ウロウロしたり、急に立ち上がってどこかへ行ってしまうなどの行動をとります。また質問に対して、何も考えずに返事をすることがあります。例えば「なに食べたい?」「どこ行きたい?」「元気?」などの簡単な質問でも、即座に「知らん!」と答えるなどです。

オウム返し⇒だんまり

人が言ったことを、何度も繰り返して言い続けることがあります。これを止めようとすると、苛立って何もしゃべらなくなる特徴があります。

 

「前頭側頭型認知症」の治療と予防

現在、有効な治療法はない!

現在、有効な薬品は開発されていません。その他の治療方法もなく、介護に徹する対応のみです。ただ行動を抑える薬はありますから、医師に相談してください。また原因が分からないことで、予防法も分かっていません。

異常行動を強引に止めない!

前頭側頭型認知症は、さまざまな異常行動をします。しかしそれを強引に止めようとすると、怒鳴ったり、暴力的行動を取ったりします。また突然外に飛び出して、人に迷惑をかける行動を激しくすることがあります。

赤ちゃんをあやす様に接する

前頭側頭型認知症は、超わがままな子供のような行動をとります。叱っても分からない赤ちゃんをあやすように接する必要があります。まだ赤ちゃんは学習能力がありますが、前頭側頭型認知症の場合は、それが欠如していると考えた方がいいです。誰かと一緒に行動することを心がけてください。

環境を変えない!

異常な行動は、本人の精神的な安定でもあります。当然まわりはイライラするでしょうが、本人にとっては、必要な行動であることを理解してください。また環境やいつも行かないところに連れて行くなどすると、ストレスや緊張が高まったり、逆に興奮するなどして、大声を発し続けたり、陳列している商品名を順番に大声で言っていったりすることがあります。刺激はあまり与えないほうが良いかと思われます。

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